コンクリート 梁 計算 Excel の使い方:断面・鉄筋・M/V から PASS/FAIL まで
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Key points
- コンクリート 梁 計算 Excel は断面・鉄筋・M・V から As,req、Mu、Vu、検定比、PASS/FAIL を即座に返すブラウザツールです。
- 検定比は As,req / As,prov の向きで表示され、1.0 以下が PASS、1.0 超が FAIL です。
- 既定の D19×3(約 861 mm²)は M = 150 kN·m 付近で FAIL 側に振れ、D19×4 で余裕に転じます。
- せん断はあばら筋量を入力できない簡略判定なので、実務の検定は必ず別途行ってください。
- 結果は「Copy for Excel」で TSV として貼り付けられ、単位と表示桁の確認だけは忘れないでください。
コンクリート 梁 計算 Excel は何を返すツールか
コンクリート 梁 計算 Excel は、梁の幅 b・せい h・コンクリート強度 Fc・主筋(径と本数)・設計用曲げモーメント M・設計用せん断力 V を入力すると、有効せい d、必要鉄筋量 As,req、保有鉄筋量 As,prov、曲げ耐力 Mu、せん断耐力 Vu、検定比、そして PASS / FAIL の判定をその場で返すブラウザベースの予備検討ツールです。インストールもアカウント登録も不要で、計算はブラウザ内で完結します。
私たちがこれを作った理由は地味です。梁1本の当たりを確認するたびに、Excel のブックを開き、どの行がどの梁に対応しているか探し、途中で誰かが書き換えた式がまだ生きているかを確かめる——その往復に時間が消えていくのがもったいなかったからです。コンクリート 梁 計算 Excel は、その「1本だけ見たい」場面を数秒に短縮するために置いています。
ただし、このツールは特定ベンダーの Excel テンプレートを再現したものではありません。一般的で簡略化された梁の曲げ・せん断チェックを実装した予備検討用であり、確認申請用の計算書を置き換えるものではない、という前提だけは最初に共有しておきます。
入力から判定まで、実際の手順
手順は5つです。まず断面幅 b を入れます(既定 300 mm、150〜1200 mm を 10 mm 刻み)。次にせい h(既定 600 mm、250〜2000 mm)。ここで h は「かぶり+あばら筋径+主筋径」より大きい必要があり、たとえばかぶり 40 mm・D10 あばら筋・D19 主筋なら最低でも 40+10+19 = 69 mm 超の余裕が要ります。実務的には 250 mm を下回る梁はまず出てきませんが、入力範囲外の値は弾かれるので、寸法を写し間違えたときの早期発見になります。
3つ目がコンクリート強度 Fc の選択(18 / 21 / 24 / 27 / 30 / 36 N/mm²、既定 24)。4つ目が主筋の径と本数で、D10〜D32、2〜12本の範囲です。このとき本数×断面積が1段に収まるかも見てください。既定の D19×3 なら 287 mm² × 3 ≒ 861 mm² で、b = 300 mm に対して無理なく1段に並びます。
最後に設計用曲げモーメント M(kN·m、既定 150、0〜3000)と設計用せん断力 V(kN、既定 80、0〜2000)を入れます。M に 0 を入れると曲げ検定がスキップされ、V に 0 を入れるとせん断検定がスキップされます。基礎梁のように「曲げは小さいがせん断だけ見たい」ケースでは、この 0 が地味に便利です。数値を1文字変えるたびに右パネルの判定が動くので、寸法や本数を振りながら当たりを探れます。
数値の読み方:d・As,req・検定比の関係
結果カードでまず見るのは有効せい d です。b = 300、h = 600、Fc = 24、主筋 D19×3 という既定の組み合わせで、かぶり 40 mm・あばら筋 D10 を仮定すると d はおよそ 540 mm になります。この d が曲げ耐力にもせん断耐力にも効くので、h を 50 mm 変えるだけで検定比が1割前後動くことがあります。
次に As,prov と As,req の比較です。D19×3 は約 861 mm²。設計用 M = 150 kN·m を入れると、As,req は概算で 900 mm² 前後まで上がり、検定比 As,req / As,prov は 1.0 を超えて FAIL 側に振れます。ここで D19×4(約 1148 mm²)に増やすと検定比は 0.8 前後まで下がり、PASS に戻ります。つまり「150 kN·m に対して D19 は3本では足りず、4本で余裕」という判断が、シートを開かずに得られるわけです。
検定比の向きだけは覚えてください。このツールは As,req / As,prov の形で出すので、1.0 以下が PASS、1.0 超が FAIL です。逆比(余裕率)で頭に入っている人は読み替えが必要です。なお、ここで出す概算値は私たちの試算例であり、実際の値はかぶりや材料強度の仮定で変わります。結果カードに各値の根拠式がインラインで表示されるので、必ずそこを確認してから使ってください。
せん断の判定で気をつけること
入力項目にせん断補強筋(あばら筋)の径・間隔がありません。つまり Vu は簡略化された式による値で、実際のあばら筋量を反映した検定ではありません。私たちはこの制約を意図的に残しています。あばら筋まで入力させると項目が倍に増え、1本だけ当たりを見たいときに重くなるからです。その代わり、せん断の判定は「大まかに足りているか/明らかに足りないか」の振り分け程度に考えてください。
実務では、せん断は曲げより危険側に出やすい検定です。M = 0 にして曲げを飛ばし、V だけを動かして傾向を見る使い方を私たちはよくします。V = 80 kN で PASS でも、V = 200 kN まで上げると FAIL に転ぶ——その境目がどこかを掴んでおくと、断面検討の会話が早くなります。
最終的なせん断の検定は、許容応力度計算や保有耐力の考え方に沿って、あばら筋量を含めた式で必ず別途確認してください。基準や解説は 日本建築学会(AIJ) の発行物、法令側の要件は 国土交通省 の建築基準関係のページが一次情報になります。
Excel への貼り付けと記録の残し方
計算したら、結果テーブルの「Copy for Excel」ボタンで TSV をクリップボードにコピーできます。Excel の梁スケジュールの該当行を選び、そのまま貼り付ければ、入力値と出力値が列に流し込まれます。タブ区切りなので「区切り位置」ウィザードを通す必要はありません。同じ内容をファイルで残したいときは「Download CSV」で入力・出力の一式を落とせます。
貼り付け後に必ずやるべきことが2つあります。ひとつは単位の確認で、このツールは M を kN·m、V を kN で扱います。シート側が N·mm や kN で混在していると、貼った瞬間に桁が1つずれます。もうひとつは丸めで、表示は読みやすさのために丸めていますが、社内の計算書は桁数を決めていることが多いので、貼り付け後に表示桁を揃えてください。
梁が何十本もあるなら、1本ずつこのツールで当たりを取ってから Excel に流し、最終的な検定はシート側で回すのが現実的です。ほかに単位変換や日付計算が必要な場面では OnlineFree.app の無料ツール一覧 から探せます。
Frequently asked questions
コンクリート 梁 計算 Excel は無料で使えますか?
無料で使えます。アカウント登録もインストールも不要で、ブラウザでページを開けばすぐ計算できます。入力した数値の計算処理はブラウザ内で完結するため、社外に持ち出せない梁スケジュールの予備検討にも使いやすい作りです。ただし予備検討用であり、正式な計算書の代替にはなりません。
検定比が 1.0 以下なら必ず安全と言えますか?
いいえ、曲げに対する目安が 1.0 以下という意味にすぎません。このツールは曲げと簡略化したせん断だけを見ており、付着・定着・たわみ・施工時の荷重、長期と短期の組合せは評価していません。せん断はあばら筋量を入力できないため、必ず別途検定してください。
計算結果をそのまま確認申請の計算書に使えますか?
使えません。コンクリート 梁 計算 Excel は一般的で簡略化された梁チェックを実装した予備検討ツールで、特定の Excel テンプレートや許容応力度計算の手順を再現したものではありません。確認申請や構造計算書には、基準に沿った正式な計算と第三者の確認が必要です。
計算した数値を Excel に貼り付けるにはどうすればいいですか?
結果テーブルの「Copy for Excel」ボタンを押すと、タブ区切りのテキストがクリップボードに入ります。Excel で対象セルを選び、そのまま貼り付ければ列に分かれて入ります。ファイルとして残したい場合は「Download CSV」で入力値と出力値の一式をダウンロードできます。貼り付け後は単位と表示桁を確認してください。
曲げだけ、またはせん断だけを検定できますか?
できます。設計用曲げモーメント M に 0 を入れると曲げ検定がスキップされ、設計用せん断力 V に 0 を入れるとせん断検定がスキップされます。基礎梁のように片方だけ確認したい場合や、感度を見たい場合に有効です。0 はあくまでスキップの合図で、 demand がゼロという意味ではありません。